何が起こるかわからへんNo.10-2 低温期が36.7℃?
K さんの卵管は卵管造影検査で通っていることがわかり、
フューナーテストが問題なければ、年齢が20代ということもあり、
ご結婚されて比較的すぐに妊娠は望めたと思います。
ただ、東洋医学的に見て、
腎陰虚と肝気鬱結という症状がみられました。
ホームページで「あなたはどのタイプ?」のページで紹介していますので
クリックしていただければ参考になるかと思います。
舌の状態は濃い赤色。下の大きさは痩せている状態で
お血(おけつ)と言って、体全体の血液が濁って、
ドロドロ状態でした。
ストレスで気が上昇して、いろいろ考えすぎて頭の中が
疲れているようでした。
血液や体液の濁りで肌を潤す力が弱まり、
全体的に乾燥肌でした。
食生活も乱れていたので、糖分や塩分の過剰摂取に
ビタミンやミネラル不足もあり、妊娠の準備ができている
状態ではなかったのです。
腎陰虚のタイプの人は身体を冷ます力が弱まり、
体の火照りや乾燥肌になってしまう人が多いです。
それに肝気鬱結の症状が加わり、
気が乱れてしまいます。
K さんの基礎体温表は一見、低温期と高温期が二層に分かれて、
きれいなように見えますが、低温期が高すぎるのです。
普通低温期は36.2~36.5℃くらいですが、
36.7℃になっていることが多く、
低温期なのに高温期になっているように見えます。
高温期も全体的に高すぎる傾向がありました。
そこで、K さんには鍼灸治療をしながら
食生活の改善をお願いしたのです。
1.お菓子は食べていいけど、食事の代わりにはしないで、
バランスのいい食事をすること。
2.黒い食材のものを食卓に一品いれてもらうこと。
ご主人にも黒い食材のものを食べてもらうこと。
3.ストレスがあったらちゃんと相談してもらうこと。
最初は面倒な先生だと思ったと思いますが、
毎週来られるたびに食事の内容についても話をしました。
K さんが妊娠できたのは、「黒豆ごはん」から
始まったと言えるかも知れません。
ちゃんと食事することの大切さを実感したK さんはある日、
「大村先生、料理の本買ってん」
「全然知らへんかったことが多くて、ちょっとびっくりです」
・・・と言ったことがありました。
週を追うごとに彼女のレパートリーは増え、
みるみる料理上手な人に変身してゆきました。
鍼灸の治療は足りない気を補いながら、上昇しすぎた気を下げて
自律神経を安定させるようにしました。
そして、火照った体を冷ましてあげる治療をしました。
えっ、体を温めれば妊娠しやすいとよく言いますが、
体を冷ます治療もあるのですよ。
写真はk さんの妊娠前の写真と妊娠されてからの基礎体温表の写真です。
ほら、下の写真は高い低温期が少し低くなって低温期らしい状態に
なって、排卵して高温期が持続しているのがおわかりでしょうか。
K さんは皆さんの参考になればということで、
基礎体温表の写真を撮らせてくださいました。
ブログをご覧になっている方で、
基礎体温がガタガタで全体的に高すぎる状態の方がおられたら、
ご相談ください。
Omura
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